人工歯根をあごの骨に埋め込むのがインプラント埋入手術ですから、手術後しばらくの間、患者さんは違和感を感じるのが普通です。
腫れがおさまると違和感は薄れるため腫れているところや縫ったところを舌などで刺激しないようここはぐっと我慢してください。
しかし、術後十日を経過しても違和感に変化がない場合や、痛みや腫れなどが続く、もしくはひどくなる場合は、その原因を究明し、対応することが求められます。
我慢しなくて良いので、歯科医の診療を受けましょう。
せっかく完了したインプラント治療も治療後も快適な状態を維持するために日々のケアが欠かせません。毎日丁寧にブラッシングすることによるいわゆるプラークコントロールを完璧に行い、歯科医の検診を定期的に受け、歯科医や衛生士に指導してもらう必要はずっと続きます。
インプラント自体は人工歯ですが、ひとたびケアの手を抜けば歯茎に異常が起こり、歯周病などにかかることはよくあります。
インプラント手術の未経験者にとって術中の痛みが怖いと思います。
どこの歯科医の手術でも、耐えられないほどの痛みを感じることはまずありません。
麻酔の効き方を確認しながら埋入手術を始めるためです。
術後、麻酔が切れてくると、腫れとともに多少の痛みはあるかもしれませんが痛み止めの頓服薬を処方されることが多く、長い間痛みに苦しむことはほとんどないと言えます。埋入手術後の経過が良く、義歯の使用に問題がなければインプラント治療は終了です。
けれども定期的に歯科医に診てもらう必要があるため異常がなくても維持費は必要になります。使用に問題がなくても、三ヶ月に一度のペースで定期検診に通うのが一般的です。
定期検診にかかるお金は基本的に保険が適用されるのでたいていは三千円程度に収まります。標準的には、一年に1万円から2万円程度のお金がかかると見積もっておきましょう。残念ながら、インプラント治療は保険は適用されず、全額自己負担の自費診療です。医療費控除は受けられるので、覚えておきましょう。医療費控除を受けようとすれば、確定申告の期間中に収入から医療費を控除されます。確定申告を行うときには、歯科医でお金を払ったときにもらう領収書が支払いの証拠となるためなくしたり、レシートの印字が消えたりというミスがないよう暦年単位で、大事に保管しておきましょう。